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【実践 セルフパブリッシング】

実践セルフパブリッシング

野心を持って前進している人ほど本を書いて立ち止まるのもいい。ステージアップのツールになり得るから  八窪八恵子さん(2回目)

投稿日:2014年8月21日 表示回数:1171 views

傍嶋 恵子
傍嶋 恵子

本を書く時間は、周囲のサポートがあると捻出しやすい

傍嶋:

――前回に引き続き、よろしくお願いいたします。八窪さんは、本を執筆することは初めてだったということですが、あまり迷いなく、本を書くことに挑戦されたのですね。“書く”ということには抵抗はありませんでしたか?

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セルフ・パブリッシングをしたことがビジネスの大きな武器につながった・著者の八窪さん

八窪:「そうですね。私は、書くことそのものには抵抗はありませんでした。苦しかったのは、書く部分ではなく、時間の捻出でしたね。

ちょうど本を書き始めたころ、仕事がとても忙しい時期で、その中で時間をどう作り出すかが大変でした。

書くことそのものは、最初の書き始めの5分がつらいけど、それからはすらすらと書けました。

時間の捻出においては、職場の社長はじめ、夫や周囲の人々の理解とサポートがあったからこそできたと思います。」

 ――確かに、原稿を書くには集中する時間を捻出することが大切ですね。それを、とても忙しい時期にやられたわけですね。

「本当に感謝の気持ちで一杯です。特に、産みの苦しみの壁にぶちあたっていた最中はつらかったのですが、それも周囲の皆様の理解のおかげで乗り越えられました。本を執筆するには、周囲のサポートは大切です。働いている人が出版する場合は、周囲の理解がないとキツいと思います。」

――ご主人さまのサポートも大きかったということですが、本を書くことに対して理解はしていただけていましたか?

「え?(笑)理解するもなにも、書いていいかどうかも何一つ相談していません(笑)本を書くよ、とは伝えましたが、それに対して特別に興味や関心を示すことはなかったですね。

でも、遅くまで書いているときや、ご飯を外食ですませてしまったことがあっても、特に文句はなく、「頑張れよ」って言ってくれました。黙ってサポートしてくれたのだと思います。また、職場では私が本を出すことを周囲に話していたと聞いていますから。」

――そうだったのですね。それは良かったです。やはり本を書くことを家に持ち込むと、家族との生活に影響はでますからね。八窪さんを応援されているのですね。素敵です。

 

執筆のための企画とコンテンツ整理の工程は、実は自分のビジネスに確実に役立つものだった

――少し話を戻しますが、本のコンテンツについての苦労はどのようなものがありましたか?

「最初の企画を作るところで、自分の考えた通りに書き出すことはある程度できたのですが、それをコンテンツごとに分けていくことが難しかったです。

なぜなら、上司から見ると部下は社内顧客と考えることができるからです。すると、部下にパフォーマンスをあげてもらいたいと思うのであれば、本の帯にも書いたように、“目配りや気配り”などの感情に働きかけるようなサポートが必要になります。人間関係に関わる部分がメインになってくるので、そこの見せ方を考えるのに、時間がかかりましたね。」

――なるほど。皆さんも同様なところで悩まれますね。結局、本のターゲットに何をどう伝えるかを一番に考え、形にしなければなりませんから、そこが産みの苦しみとなるのでしょう。

「はい。大変でしたけれど、本を書いてとても良かったと思いますし、何よりも、自分の仕事の方向性がこのおかげで明確になったことがとても大きな収穫でした。

そして今、確実に自分が書いた本が自分の仕事に活かされていることは、有意義な買い物をしたと実感しています。」

セルフ・パブリッシングで達成感と同時に、自信と信頼も得られた。これはビジネスの大きな武器になった

――八窪さんのように、書いた本が確実に自分の仕事に活きることは、セルフ・パブリッシングの魅力の一つですね。

では、本を出版された後に何か変わりましたか?

「人々との縁が深くなったような気がします。ちょうど出版したことをFacebookで告知したとき、たくさんのお祝いコメントをいただきました。また知らない人が本を宣伝してくれるのを見て、とても嬉しかったです。それだけでなく、本のことを積極的に周囲が聞いてくれたり、私の仕事に興味をもってくれたりと、本を出したことがこんなにも周囲の影響を与えるのだということを実感しています。

やり遂げたという達成感は本当に大きいです。仕事で研修をしていても、相手ありきの仕事で結果が見えないので、こういった達成感は感じにくいのですが、本は、書けば結果が形になって見えますし、出版したらすぐに周囲の反応を感じられて、大きな自信につながりました。」

――本を出版することは、確かにメッセージが形になって目に見えますから、仕事をしていく上では有効ですね。

「信頼度もアップしていると思います。それは、自分の中から出てくる言葉が以前と違うのです。本を書いたことで自分の考えが整理されたので、尋ねられたことに対して以前はうまく伝えられなかったことも、今ではきちんと伝えることができます。

それが相手に伝わると、そこに共感してくれた人と仕事が成立していくのですね。自分の考えをうまく伝えられるという面で、ビジネスでは大きな武器となりました。

また、研修で本の宣伝をすると、みんなが買ってくれるかどうかが、研修評価のバロメーターとなっています。買おうと思ってくださる人が多いということは、それだけ自分の研修に対して良い印象を持ってくださっていると実感するからです。」

野心を持って前進している人ほど本を書いて立ち止まるのもいい。そして後輩にメッセージを伝えて欲しい

――なるほど。私もコンサルをしていて実感しているのが、八窪さんがおっしゃるように、書く前と書いた後の発言が皆さん違っていることです。八窪さんが最初に、アウトプットすることは何かに役立つかもしれない、とおっしゃった通り、役立つどころか、考えを明確にして前に進むことができるという事実は、本を出版することの副産物ですね。

では、実際に本を出版した良さを実感している八窪さんは、どのような方がセルフ・パブリッシングをされるといいと思いますか?

「そうですね。どんどん人に勧めたいと思っています。実際に、自分が関わっている社長さんには、本を書いたらいいのに、と思う方が多いので勧めています。

ただ、彼らの一番の悩みは“書けない”というところのようですね。出版コンサルがあるよと伝えても、特に男性の社長は決断しにくいようですね。商業出版にこだわる人もいますし。」

――実際に勧めてくださっているのですね。ありがとうございます。

「私の周囲の社長さんは事業を拡大する方向に走り続けている方が多いです。もちろんいろいろな方がいます。そして、野心を持って仕事をされている方は、考え方もすごいです。今まで歩んできた人生を聞くと、とても面白い人生を歩んでいることもあります。私としては、是非そういう自分の経験を書いて、これから後に続く人たちへのメッセージを残してくれたらいいな、と思うのです。本を出版することで、ファンが増え、仕事にも活き、人生がより盛り上がってくると思います。

本を書くのを迷っているならば書いてみたらいいと思います。前へ前へと走り続けるだけでなく、振り返るためのツールとして活用しても有意義です。」

――本を書くことは、八窪さんがそうだったように、まず、多くの人がその世界観にはないのかもしれませんね。いきなり本を書くという話が来たら、“書けるわけがない”と思ってもおかしくないです。その意識を崩してでも出版したほうがいいという強いメッセージを打ち出して、背中を押さないとなりませんね。今後の営業の参考にさせていただきます。

最後の質問です。ずばり、2冊目を書きたいと思いますか?

「そうですね。今、産みの苦しみから抜け出したところなので、すぐには書けないと思いますが、また自分の環境が変わったときには、自分の記録として書くのも面白いなと感じています。」

――ありがとうございました。これからのご活躍を応援しております。

 

筆者は、この仕事を始めたときから、八窪さんとは交流がある。とても人の気持ちを大切にされて、気持ちの良い応対をしているところは何度も目にしている。仕事として接客をするときは、嫌なお客様にも気持ちよく応対し、感心させられることが多い。

八窪さんは、会社員をしている頃から、社員の研修を行っていて、その根底があるからこそ今があると言う。たくさんの事例を見てきた中で八窪さんが伝えたいことは、部下が連鎖的に辞めていってしまうというような問題が起こっている職場の上司や社長も、部下とうまくやる方法がわかれば、意識次第で変われるのだというメッセ―ジである。

つまり、上司が部下に心配りをしていくことで、部下が変わり、そして会社が変わると、最もシンプルなことを彼女は提案しているのだ。悩んでいる人は、この本でほんの少しの事例を知るだけでも何かの気づきはきっとあるだろう。

この本が、八窪さんの思惑通り、自身の仕事に活かされていることは、とても有意義なセルフ・パブリッシングとなったはずだ。また、彼女が必要性を感じて即座に書くことを決めたことは、やはり目標をもっているからこそ行動ができたと筆者は思う。

八窪さんと同様に、起業するにあたってコンテンツの整理に悩んでいる人は、セルフ・パブリッシングをお勧めする。スキルの整理に留まらず、今後のあなたの活動を信用付けるツールになり、あなた自身も一つステージアップできるツールになること間違いないからである。

 

部下をうつにさせない上司力: あなたは気づいていますか?もしも部下が○○だったら

八窪八恵子
出版年月日:2014-04-09
価格:500円
情報取得日時:2014-08-15 10:45

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